2007/07/16  
2008.12.09   

第9話 成果、結果を出すには、その人に合った方法がある

日々の仕事で、どのようにして、結果を出していますか?

思うように結果を出せる人と、出せない人の差はなんでしょうか?

個人セッションを通して、個人の目標達成、夢実現を応援するのも私の仕事の一つですが、目標を立てても、決めたとおりの結果を出せない人は少なくありません。

目標を立てたとしても、かなり多くの人が、やる気が続かないのです。やる気が続かないと、継続して頑張ることはできません。結果が出るかどうかは、やる気の継続が鍵なので、やる気がどんなときに出るのかという観点でクライアントを分析してみました。

すると、大きく分けて、「目標を達成することにやる気を出すタイプ」の人と「価値を見出すとやる気を出すタイプ」人がいたのです。

 

一般的に、目標を達成し、夢を実現させ、欲しいものを手にいれるためには、「目標を立て、それに向って行動計画を作って、日々行動する」というのが王道だといわれます。

 ところが、個人事業主、起業家、小さな会社の経営者、営業パーソンなどで、そのやり方でしっかりと結果を出しているのは15%から20%、多く見積もっても30%ぐらいの人ではないかと思います。

70%から80%の人は、目標を作っても、それを達成できないでいます。目標の立て方が悪いと考えて、何度も目標を立て直したりしますが、思うような結果が出ません。そのうち目標を立てることさえもあきらめ、自信をなくしています。「自分には能力がない」「自分は成功者になれない」とまで言う人もいます。

 

「目標達成タイプ」は、目標を作るのが好きで、「達成」、「やり遂げる」、「結果を出す」ということにやる気を出し、燃えます。目標があるだけで燃えるのです。目標がないと頑張れないタイプです。将来のあるべき姿から、今やることを考えています。結果が出ないと満足しないタイプです。

それに対して「価値観タイプ」は、将来のことよりいまが大事で、結果より、やり方、プロセスにこだわります。目標を立てると、縛られた気がして、やる気が下がります。価値があるかどうか、好きかどうかが行動の原動力です。

このように相反するタイプなのです。

目標達成タイプと価値観タイプの割合を調べると、3対7、時には2対8ぐらいで目標達成タイプが少ないのです。これまでの多くの人が信じている目標達成方法は、目標達成タイプの人に合ったやり方なのです。だから、成功者と呼ばれる人が20%から30%なのかもしれません。

 70%以上いると思われる価値観タイプの人は、 従来の目標達成方法だけではうまくいかないのです。つまり、多くの人が良いと信じている方法では、70%の人はやる気を持続できず、成功しにくいのです。


 私は、ようやく70%の人も結果を出すことができる方法を指導することができるようになりました。目標を達成し結果を出すには、その人に合った方法があることが分かってきました。その内容のほんの初歩を、ちょっと友人に話しただけで、 友人の目が輝きました。

 そうなんです! 目が輝かなければ目標達成はできません!
 目標が達成できるかどうかは、心の奥の深いところから、やる気が出てくることが必要です。つまり、魂レベルで燃えることが必要です。

 

目標達成タイプの人は、目標を作ると魂が燃えますが、価値観タイプの人は、目標を作っただけでは燃えないのです。目標の立て方についてはいろいろな考えがあります。しかし、魂にどうやって火をつけるのかは、これまで、あまり問われてきませんでした。 結果を出すためには、魂に火をつけるという観点で、目標達成法を見直してみる必要があるように思います。

 

月収100万円でも200万円でもやる気にならない人がいた

あるネットワークビジネスのトップディストリビューターであるAさんは、コンスタントに月収100万円を得ていました。毎月100万円が振り込まれたら、ますますやる気になるのではと思うのですが、出会った頃のAさんは、あまり燃えてはいませんでした。

ご縁でAさんのコーチングをすることになり、分かったのですが、Aさんは価値観タイプだったのです。会社の方から、「早く、報酬のランクが上がる次のタイトルを取って欲しい。収入も多い方がいいでしょ。早く200万円とって欲しい」と言われていたのです。

 そう言われれば言われるほど、Aさんは心の中で、「私はお金のためにやっているのではない。タイトルのためにやっているのではない」という想いがわき上がって、やる気が出なくなっていたのです。

価値観タイプの人は、「幸せになる」「相手が喜んでくれる」「一緒にやる」「和気あいあい」「商品がすばらしい」などの価値に燃えます。数字やタイトルを示されてもあまり燃えないのです。

Aさんはコーチングを通してやる気になり、メンバーの育成にも喜びを見つけて、9回のコーチングで結果的には次のタイトルもとれ、月収200万円を超えるようになりました。

すると会社や周りの人たちは、「Aさん、この調子で次のタイトルを取ってください。500万円を目指して頑張ってください!」と言い始めたのです。

この言い方は、目標達成タイプには力を与えますが、価値観タイプのAさんには力を与えないばかりか、逆に、Aさんを追い込むことになったのです。せっかくやる気が出ていたのに「タイトル」と「500万円」を意識すればするほど、元気が出なくなってきたのです。Aさんも、頭では「タイトルが取れたほうがいいし、500万円入るほうがよい」と思っているので、「1年以内に○○タイトルをとり月収500万円達成する!」と紙に書いたりしてやる気を出そうとするのですが、タイトルや金額にこだわればこだわるほど、魂の部分が冷めていくのです。 

 

目標を具体的に数字にして取り組むのがいいという観念に囚われていると、Aさんのようになってきます。価値観タイプの人は、「誰のために頑張るのか、だれを応援したいのか、誰に喜んで欲しいのか、どうやれば良さが広まるのか」を考える方が楽しいし、燃えます。Aさんにはそのことに気づいてもらい、目標の表現を変えてもらったら、また元気を取り戻し、行動し始めました。

 自分のチームのメンバーやお客がどちらのタイプかを知ることにより、接し方を変えることができると、成果ももっと上がるでしょう。

Aさんのように、数字やタイトルを目標にすると燃えない人のほうが実は多いように思います。価値観タイプの人は、燃えるものを見つけて、それと具体的な数字を関わらせることがポイントです。

あなたはどちらのタイプでしょう?

続く

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